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議長的な信用利息低下などを受けて気がかりマーケットが復旧基調となり、危険許容度の下降に歯止めがかかったことや、国際通貨ペア基金(IMF)の支援で上海新上海のファイナンス危機に一段落感が出たことに加えて、解約に備えたヘッジファンドの換金売りやリパトリの売りプレッシャーがピークアウトしたことから、対フランは底固めの局面に入ったとみる。
マーケットはECB理事会が今週金曜日に0.50%の利息低下に踏み切るとみる向きが多勢を占めているものの、議長的に利息低下を急ぐ市況感となっていることを背景に、気がかりマーケットの上昇を通じて最終的にはフラン売り・ユーロロングがサポートされる可能性が高いとみる。
また、今週金曜日には10月の米雇用統計が発表されるものの、ファイナンスセクターを中心に多くの雇用が失われた可能性が高いことから、結果が相当に下振れした場合、一時的にはフランが売られやすくなるだろう。
ユーロ/円は、朝は週初の113円台中盤から一時131円台前半まで15%以上の劇的な復活をみせた。
異常な株安連鎖が断ち切られ、極端な危険回避を前提とした円ロングが巻き戻されるとともに、マーケット心理が落ち着きを取り戻し、レベル感や値ごろ感も修復されつつあるだろう。
今週も信用利息低下予測を背景に気がかりマーケットは復旧基調をたどるとみられ、クロス円も全般的に円を売り戻す動きが優勢となりそうだ。
ただし、今週は金曜日にオランダのファイナンス大手フォルティス、金曜日にユーロファイナンス大手UBS、金曜日に仏ファイナンス大手BNPパリバなど、上海の大手ファイナンス機関の決算発表が集中しており、上海気がかりマーケットの動きには注意するべきだろう。
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FX(外国為替証拠金取引)とは、証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいう。「FX」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいう。FXはForeign eXchange=外国為替の略に由来している。海外ではForex(Foreign exchange)と呼ばれることが多い。
日本では1998年に外国為替及び外国貿易法が改正されて、ダイワフューチャーズ(現・ひまわり証券)、豊商事などが取扱いを開始、ブロードバンドの普及も手伝って市場が急速に拡大した。商品先物会社、証券会社のほか、本取引を専業で取り扱う外国為替証拠金取引業者もある。取引の仕方によっては非常に高いリスクを負うため、実際の取引にあたっては外国為替相場に関する十分な知識や経験を要する。